神経から読み解く「鍼と吸玉」

鍼と吸玉は、皮膚を一時的に変形させる。

鍼の理論は、気の流れを整えるために身体にある
経絡(ライン)や経穴(ツボ)に鍼を刺すというものです。

acupuncture

 

吸玉は、背中などに火がつくものを置き、
火をつけて丸いカップのようなものをかぶせます。
真空状態になるので、皮膚が盛り上がり血が滲みます。

2つともエビデンスや科学的根拠から見ると、
「プラシーボ」の一言で終わってしまうのですが
、私はそれだけではなく、神経に影響を与えていると考えています。

2つとも実は皮神経へのアプローチ

皮膚には皮神経と呼ばれる、感覚を司る神経と、
その感覚受容器が沢山あります。
そして、神経には血管もあります。

まずはこの図を見てください。

図の左側のように、鍼を皮膚に刺すと、
鍼をつかむように皮膚は矢印の方向に動きます。

つまり四方八方から、
鍼の中心に向かって「皮膚が伸展」します。

図の右側のように、吸玉が皮膚を吸い上げると、
吸玉の上方に向かって「皮膚が伸展」します。
つまり皮膚をつまんだようになります。

図の下側は、指で皮膚を伸展する図です。
この場合は一方向です。

経絡や経穴は神経。

私は、経絡や経穴を神経、
または神経の枝分かれするポイント、
神経が筋膜から表層にでてくる出口点、
神経周囲の骨などにより神経が
圧迫されやすいポイントだと考えています。

そういった、緊張点や圧痛点にある
「神経・神経への血管・神経周囲の組織」が、
鍼や吸玉の影響により、
変化することでコリや不快感が
減少してくるのではないか?と考えています。

指圧・マッサージも皮神経へのアプローチ

マッサージ

指圧の場合、深く皮膚を押し込みます。
それにより、指に向かって四方八方から皮膚が動きます。
皮膚が動くということは、皮神経も伸ばされるということです。

マッサージの場合は、皮膚を押す、
伸ばす、押し込む、揺らすなど複合的に
皮神経とその血管を変化させることです。

強く押したり揉む必要性は?

これらのことから、強く揉む、強く押す、鍼を刺す、
吸玉で吸う行為じたいは、
プラシーボ(つまり脳へのアプローチ)だと考えられます。

それプラス、隠れて皮神経へのアプローチが
組み合わさることで、
身体への効果が増加して表れていると考えています。

つまり、

「触れる行為は全て皮神経と脳が関与する。」

ということです。

筋膜や筋肉は触れて伸ばせない

筋膜を外から伸ばすことはできないということは、
解剖学的にも分かっています。ということは、
筋肉も伸ばすことはできないという事です。

筋肉は自ら動くか、脳の運動出力パターンが
変わらないと根本的には変化しません。

ただし、筋肉を揉むようにする事で、
血流やリンパのポンプ機能を
働かせることはできるかもしれません。
しかし、その場合も必ず触れることになるので、
皮神経と脳が関与しています。

刺さない鍼・テーピングの意味

皮神経や脳へアプローチするために、
身体に細かい穴を開けたり、吸うことで血をにじませたり、
もみ返しが出るほど強く押したりマッサージする
必要は果たしてあるのでしょうか?

だからこそ、刺さない鍼や貼っておく鍼、
またテーピングで身体が変化するということが分かってきます。

まとめ

触れることには、必ず神経系が関与します。
リンパマッサージ、アロママッサージ、指圧、
マッサージ、鍼灸、吸玉、タッチケア。

何にしても神経系の知識や働きを知ることは、
自分自身の健康にとってとても大切なことです。