ヘルニア・狭窄症・関節炎と痛みは関連しない可能性
ヘルニア・狭窄症・関節炎と痛みはあまり関連しない。
1211人の健康な方の椎間板ヘルニア、脊髄の圧迫状態をMRIで撮影するという日本人による研究があります。
Abnormal findings on magnetic resonance images of the cervical spines in 1211 asymptomatic subjects.
Nakashima H, et al. Spine (Phila Pa 1976). 2015.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/25584950/
約88%が椎間板が膨隆しており、年齢とともに割合が増えていくが、20代でも約70%以上が膨隆していたとの結果です。
痛みなどの症状がない方でさえ、頻繁に椎間板が変化していると。
この論文以外にも同じような説を唱える方が増えています。
これはMRIやX線と痛みを相関させて考えてしまう慣習とは相反する研究結果です。
ヘルニアも最近は手術ではなく保存療法をとることが増えて来たと聞きます。
脊柱狭窄症と痛みとの相関性がないという研究。↓
Spinal stenosis, back pain, or no symptoms at all? A masked study comparing radiologic and electrodiagnostic diagnoses to the clinical impression.
Haig AJ, et al. Arch Phys Med Rehabil. 2006.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/16813774/
関節炎も腱鞘炎も、同じようなことではないか?と私は考えています。
もちろん中には、それらに当てはまる方もいるとは思います。
しかしこれらのような研究を見ると、当てはまっても少数だと考えられます。
科学的根拠を重視すると、いままでの常識がひっくり返ります。
ではなぜ痛みを感じるのでしょうか?それは神経と脳による影響が考えられます。