前後即因果の誤謬 post hoc ergo propter hoc-自由ヶ丘/田園調布/神経の整体サロン・東京デルモ

前後即因果の誤謬とは?

脳・中枢神経

前に起こった事が原因となり、後に起こった事がその結果だ。

という誤った思考方向のことです。

例えば…今日は具合が悪いとなと思った瞬間、急に雷が鳴った。

これは雷が鳴る事を、直感で感じていたから具合が悪くなったんだ。

または、具合が悪くなったから、上空の気候を私の力で動かしてしまったので雷が落ちたんだ。

というように、何か起こったら、その原因がその前に起こった事だと思い込んでしまう誤りのことです。

スピリチャルなことや手技療法でよく起こる誤謬です。

例えば…マッサージを受けたから調子が良くなった。

これはマッサージによる物理的な効果の場合もあれば、心理的な効果の場合もあります。

また、その日の朝に良いことがあったかも知れませんし、マッサージの後に楽しい飲み会が待っていたからかも知れません。

気候による影響も考えられます。

簡単にいうと
「マッサージの効果だと断言することは決してできない」という事です。

例えば…滅多に会わない友人からメールが来たあと、駅で偶然ばったりと出会った。

これは引き寄せの法則だ。または運命なんだという具合です。

たまたまなのかも知れませんし、何か科学で解明できていない力が働いたのかも知れませんが、それは霊能力なのか動物的直感なのか妄想なのかは誰にも分かりません。

メールが来て顔が浮かんでいたから
気がついただけであって、メールが来ていなければ気がつかなかっただけかも知れません。

この前後即因果の誤謬の法則は、整体、リラクゼーション、マッサージ、操体法、理学療法、カイロ、オステオパシーなどの手技の世界では重要な法則です。

施術者が行なったことが、全て結果としてクライアント様に現れている訳ではありません。

心理、気候や部屋の様子などの環境、その前後にあった事柄、施術者の目つきや話し方や態度、食事の内容など要因は多岐にわたるので、原因も結果も見定めるのが難しいのが現実です。

この法則と手技療法との間で一番注意しなければいけない考え方は、「施術者はクライアント様の身体を変化させることはできない」ということ。

そして、「クライアント様の身体を変化させることが出来るのは、クライアント様の脳を含めた神経系にしか出来ない」という事です。

では施術者には何が出来るのでしょうか?

それは、「クライアント様の神経系が、施術者が触れたあと、ちょっとした身体の変化に気がつけるように、脳が安心できるように信頼を与えることしか出来ません。

その結果、過剰に働きすぎた、運動神経(筋の過剰な収縮など)や交感神経(闘争と逃走)に、クライアント様の脳が、気づき、その信号を減らすのです。

主体はクライアント様の神経系であり、施術者ではありません。

つまり受身で、施術者に何かやってもらおうとしているだけでは、その場限りの変化だけで、すぐに不快な症状が再現されてしまうということなのです。

このような考え方は、普通の整体やマッサージなどの筋骨格系の手技療法とは大きく異なります。

相互作用でクライアント様の感覚を重視し、リラックスできる環境で、優しく皮膚を伸ばすだけ。

その皮膚の神経とその血管の流れを変化させてあげること。

それにクライアント様の中枢神経の意識が気がつき、過剰な信号を減らします。

施術者という言葉は本来は嫌いです。

何故なら、術(テクニック)を施す。のではなく、気づきを引き出すサポートをすることを一番に考えているからです。

治すことはできず、治る力を引き出してあげるという自然治癒力の概念と近いかも知れません。

1番の自然治癒力は、脳の神経ネットワークが変化することです。

そのような事を考えていくと、施術者とは先生、教育者ではなく、クライアント様と対等な関係の「人」なのです。

今回は前後即因果の誤謬を説明いたしました。

原因や結果が簡単に分かるほど、生命体は単純ではありません。

それは神経系があるからです。

そして無数の細胞や細菌の塊、共同体が一人の人間を形作っているからなのです。

Posted by shin